株式会社シュルード設計 × 龍谷大学先端理工学部 永瀬 純也 准教授
連携期間
2024年1月~
概要
工場のプラント配管やガス管などは老朽化により破裂や漏えいなどの事故が発生する危険性があるため、定期的に配管内部の検査をすることが必要です。しかし配管が細くて長い、径が小さい、工場で発生したガスや化合物が配管内に堆積している可能性があるなどの理由から人による目視での確認ができない配管が存在するため、安全に配管内部を検査できるロボットの試作品開発を行いました。
経過
これまで、配管検査機器として工業用内視鏡などが用いられてきましたが、検査できる範囲が限られている・カーブのある配管に対応できないなどの問題がありました。それらの問題を解決するため、工場配管の検査ロボットの研究開発を行っていた株式会社シュルード設計と円筒状クローラ型ロボットの研究を行っていた龍谷大学の永瀬准教授の連携により、本事業を進めました。
結果
永瀬准教授が考案・開発した「円筒状柔軟弾性クローラ構造」を活用し、連携して配管走行ロボットの試作品を開発しました。市場に出していくための共同研究体制が整ったことから、今後、配管や狭小部分での点検を想定してガス量や臭気計測計、カメラを搭載するなど、株式会社シュルード設計がもつ顧客ニーズを基にした改良を加えて、実用化を目指した開発を進めていきます。ロボット同士を連結することで、配管だけでなく様々な形や大きさの場所・ものにも対応できるようにするといった応用的な活用についても検討されています。
〈試作品の特徴〉
・シンプルな構造の為、安価に製造可能
・大きさを変えられるため凸凹のある場所や狭い場所でも走行可能
・配管カーブにも対応可能
・上昇、下降可能
・水中でも検査可能
2024年12月19日(木)に京都経済センターで開催された、「中小企業デジタル化・DX促進マッチングフェア2024」の株式会社シュルード設計ブースにて、開発ロボットが展示されました。

ブースの様子

配管検査ロボット
参考
特許第6109643号
永瀬純也:クローラ型ロボット及びそれを連結した走行ロボット連結体。
特願2013-107513、平成25年5月21日出願