福知山公立大学情報学部 倉本到教授 × 西日本旅客鉄道(株)福知山支社(現)京滋支社福知山支店

 

連携期間

2020年7月~2022年8月

 

概要

地方においては、専門知識を有して業務ができる人物は減少傾向にあり、サービス低下が問題視されています。そこで、ロボットを業務環境に設置し、単純な作業はロボットが自律的に行い、専門知識に依る複雑な作業は、専門知識を有する人物が遠隔からロボットに乗り移って対応することで、シームレスなサービスの提供について人的効率化を図りつつ目指すプロジェクトを行いました。

 

経過

JR西日本福知山駅に既存のコミュニケーションロボットである、半自律型対話ロボット「Sota」を設置しました。Sotaは、背後に設置されたセンサにより人の接近を検知して、挨拶などの声掛けを行ったり、目的地に対する乗り換え案内や駅近辺の施設情報などの質問に自律的に回答したりすることができます。また、対話内容に関する情報は併設されているディスプレイに表示されます。ロボットが理解できないくらい複雑な質問や曖昧な質問に対しては、駅員が遠隔から回答します。このような仕組みを投入して、その効果を検証しました。検証の結果、当該実験期間において駅を利用する顧客は近距離を移動する顧客が多く、サービスの説明よりもむしろクイズなどの日常的でエンタテインメント性のある対話に興味があるユーザが多いことが分かりました。これは駅コンコースのように誰もがアクセスできるオープンエリアでロボットを使っていることが要因と考えられ、ロボットの設置場所に応じた自律対話コンテンツの選定が検討課題として残されています。

 

結果

2022年度の夏に、JR西日本福知山駅に半自律型対話ロボット「Sota」を設置し、福知山駅活性化の検討を行いました。

半自律型対話ロボット設置の様子