GDP世界第2位となった中国は、食料の生産大国から消費大国として、世界に大きな影響力を持つようになりました。伝統的な畜産物である豚肉に加え、牛肉の消費も増加しています。これらの需要を満たすために、大豆やとうもろこしなどの飼料に加えて、牛肉そのものの中国への輸入も急増しています。また、多様化・高級化する食生活の中で、加工食品や外食といった分野でも、外国資本の食品関連企業が中国に進出しており、日本企業もさまざまな販売戦略で、中国市場でのシェアを伸ばしています。本講演では、食料消費大国となった中国の食と農に起こっている変化と、その中で中国での市場を開拓している日本の食品関連企業の販売戦略について紹介します。
【開催日時】2023年1月26日(木)15:00~17:00
【開催方法】ZOOMウェビナーによるオンライン開催
※お申し込みいただいた方限定で配信URLをお知らせします
【申込方法】裏面をご覧ください。
【参 加 費】無料
【参加申込について】申込締切日:2023年1月19日(木)
こちらのサイトからお申込みください。
https://event.rec.seta.ryukoku.ac.jp/biz-net-202205/
【講演内容】
1「中国人の食生活の変化と食料輸入の増加」
龍谷大学農学部 食料農業システム学科 教授 竹歳 一紀
中国の1人当たり国民所得は約1万ドルに達し、大都市住民の生活は先進国水準に近づいてきています。それにともなって、食生活の内容も大きく変化し、畜産物の消費が増加しています。一方で、農業就業人口は
減少を続け、畜産物やその飼料の供給が追いつかず、大豆をはじめ、とうもろこしや牛肉の輸入も急増しています。また、食品流通の面では、産直やネット販売が拡大しています。本講演では、このような中国で起こっている食と農の変化を紹介し、それがもたらす国際的な食料市場への影響についてもお話しします。
2「中国市場における日系食品関連企業の販売戦略の分析」
龍谷大学農学部 食料農業システム学科 講師 金子 あき子
日本の多くの食品関連企業が中国に進出しています。以前の中国は生産拠点でした。しかし、近年では著しい経済成長を遂げ販売のための市場として注目を集めています。中国市場において販路を開拓するには、現地の食習慣や商慣習への対応、販売チャネルの選定などの課題があります。本講演では、日本の食品関連企業にとって有効な戦略について、それらの企業の現地駐在員に対するヒアリング調査の結果をふまえて考察します。また、香港や台湾をゲートウェイとして中国へ進出する事例も紹介します。