日 時

■令和元年11月20日(水) 13:00~17:00
(交流会:17:30~19:00)

場 所

■京都経済センター3F 3‐H会議室
(交流会:ルボン ヴィーヴル(Le Bon Vivre))

参加者数

①セミナー:38名
■一般参加者:32名   ■モデレータ:1名
■講師1名          ■事務局4名
②交流会参加者数:21名

内 容

【ワークショップ】・・・リブランディング

■概 要
(株)インフォバーンの会社概要の紹介の後、社会が豊かになるにつれ、単にニーズを解決するだけでは満足されなくなりつつある生活者と市場に対して、価値ある提案をするための方法として、「顧客の生の声」の先を探る(洞察する)ことで、イノベーションの糸口を見いだすアプローチ法について、さらに、デザイン思考を用いて、これまでのモノやコトと顧客の関係を変えることにより、新しい価値を生み出す製品発想法(=リフレームング)について解説された。
ワークショップでは、2人一組での相互インタビューを通じて、パートナーの理想とする「財布」を考え、ボール紙や色紙などを用いたプロトタイピング(=試作)までを行った。

■テーマ 顧客体験のデザインによるイノベーション発想
ー イノベーションの源泉となる「顧客の生の声」のその先のニーズを捉える視点と手法 ー

■狙 い 既成概念の脱却を目指した顧客ニーズの掘起こし

■モデレータ 櫛 勝彦 氏 (京都工芸繊維大学デザイン・建築学系 教授)

■講 師 井登 友一 氏 / 株式会社 インフォバーン

■内 容
社会が豊かになるにつれて、単にニーズを解決するだけでは満足されなくなりつつある顧客(生活者、ユーザー)と市場に対して価値ある提案をしていくにはどうすればいいか?現在の顧客は、従来のように製品や素材、サービスを提供されるだけでは満足する時代ではなく、モノやコト(体験)といった、「意味=価値×文脈、すなわちコトに至るまでのストーリー(アプローチ)」を持たせることが重要である。これからの製品やサービス創出において、どのようにして良質な顧客体験を設計(経験価値のデザイン=エクスペリエンスデザイン)するのかについて、解説された。
また、「意味」には、多くの顧客に共感される「価値」が必要であるが、これからの時代は、トランスフォーメーション体験(言葉には言い表せない素晴しいことが起きているという感動)に基づく、顧客の無意識のニーズ(Want)を刺激し、顧客自身を成長させていくことが重要であると説かれた。具体的には、これからの製品やサービス開発の発想プロセスとして、顧客は自分自身の真のニーズ(=本当に「欲しいもの」や「したいこと」)を言葉で表現できない場合が多く、「顧客の生の声」から得られるニーズは5%に過ぎないこと、残り95%のニーズを如何にファインディング(発見)し、さらにその先を探ること(=インサイト(洞察))がイノベーションの糸口を見いだす重要なアプローチ法であり、顧客にとって良質なエクスペリエンスデザインは従来の体験や経験を変えることになり、結果として、これまでのモノやコトと顧客の関係を変えること(=リフレームング)により、新しい価値を生み出す(イノベーション)ことにつながることを解説された。
ワークショップでは、「財布」を題材に、まず、自分自身の理想とする「財布」を考え、その後、2人一組での相互インタビューを通じて、「財布」について「どんな使い方をしているのか」「何が入っているのか」などについて、さらに「なぜ気に入っているのか?」「財布に入ってないなくてもいいものは何か?」などの深堀りから、パートナーの「財布」に対する望みや理想を考え(=気付き)、パートナーの望みや理想を実現するための解決策を考え(=アイデア発想)、最終的に形として表すために、厚紙や色紙などを用いたプロトタイピング(=試作)を行った。

【「財布」についての相互インタビューを通した気付き】

【パートナーの理想とする「財布」についてのアイデア発想】

【パートナーの理想の「財布」のプロトタイピング(試作)】

【交流会】

ワークショップ終了後、参加者、およびモデレータ、講師等21 名の参加のもと、交流会を開催し交流を図った。